【★おべんとクンの添乗の日々★(表)】

旅行を生業とするということは、日々の糧に事欠いても趣味に生きるという事・・・(嘆)

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何もしなきゃ、何も変わらないから・・・・

13年前、まだ若く、シアワセな家族も持っていたKさんは事故にあった。
心配停止状態からの奇跡の生還。
しかし脳に高次脳機能障害という重い後遺症が残ってしまった。


記憶が、最近の記憶が残らないので、なぜ自分がここにいるのか、今何が起こっているのか、わからなくなったりする。
もちろん過去の記憶も途切れ途切れ・・・・
自分が何をしていたか、どこに居るのかもわからなくなるため、一人で出歩くことももちろん出来ないし、将来的な判断とかも難しいため、先のことなども一切考えないのだ。

Kさんは昔バイクに乗っていた。
お母様はなんとか息子さんの病状を良くしたく、何でもいいから息子さんのやりたがることを、好きなことをさせたいと思っていた。

重い障害を持った状態でバイク
もちろん免許は取れないし、体の状態もあるので、実際に乗れるかどうかもわからない。
病状を考えるとリスクだけが多く、周囲の人々には批判をあびたという。

私達がKさん親子と出会ったのは、3年前。
相方の企画したバイクのイベントに、Kさんが参加されたのがきっかけだ。

お母様は何とか、少しでもいいから息子さんの状態を良くしたかった。息子さんの好きだったことを通じて、何かが変わればと考えていらしたのだ。
息子さんはその時相方のバイクの後ろに乗り、バイカーとしての自分のかけらを取り戻した。
彼は相方の後ろで仮面ライダーの歌を歌っていたそうだ。
そして戻ってきて感想を聞かれ、
「やっぱりタンデム(バイクの後のシート)じゃぁな」と言ったのだ・・・

そのKさん親子に再会した。
土曜日はそのイベントの3回目が、茨城県のサーキットで開催されたのだ。
じつはこの日、サプライズが用意されていた。
Kさんに実際に1人でバイクに乗ってもらおうという計画が進んでいたのだ。

気温35度にもなる酷暑の土曜日、
Kさんは1人でバイクにまたがった。
サーキットは公道ではないので、自由が利く。
Kさんのまたがったバイクを横から支え、後から支え・・・
そんな必要は無かった。
Kさんはどんどんスピードを上げ、一人でサーキットを1周して帰ってきたのだ。

「親戚にはみんな反対されて、馬鹿なことをするって言われました」
お母様はおっしゃった。
「でももうここまで来れば、多少怪我しようとなんだろうと関係ないから。何もしなきゃ何も変わらないから」
障害者となった息子を支えて10年以上。
トイレでも、食事でも、瞬時も目が離せない息子。
お母様の苦労は計り知れない。
何でもいいから少しでも変われば・・・・
痛いようなお母様の気持ちの結晶が、今回の結果を生んだのだ。

相方は、多分、自分がバイクが好きで好きで、やめられないから、このイベントを思いついたのだと思う。
でも、それで少しでも喜んでもらえるのなら、それは価値があることなのかも知れない。
この日の為に毎年がんばっている相方はもちろん、その趣旨に賛同して協力してくださる皆さん、アリガトウゴザイマス
参加してくださる皆さん、アリガトウゴザイマス。

Kさんのお母様はその後私に話してくださった。
「サグラダファミリア教会に、20年位前に行ったんです。当時の記憶が何となくあるらしいんです。今のサグラダファミリア教会の様子を見ると、何で塔が増えているのか、自分の記憶にあるものと違うのか、不思議に感じているようです。」
サグラダファミリアは、スペインはバルセロナにある建築中の教会。
スペインを代表する建築家ガウディの代表作で、そのスケールの大きさは、これからさらに何十年も建設が続くと言われるほどだ。
当然20年前と今では大分姿も変わっているだろう・・・
「だから今度は海外に行きたいんです。可能でしょうか?トイレに行く時も誰かが付いていかなきゃいけないんです。」
お母様の前向きな姿勢に打たれた。
お母様の息子さんを思う気持ちが、切なかった。
大丈夫ですよ、お母さん。もちろん海外だって行かれますよ。お母さんの気持ちが、やる気が、夢を叶えるんです・・・・・




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Comment

感動しました! 

いい話ですね・・・。ホント感動しました。
何かをやらなきゃ変わらない。
確かに、そうですよね。
一歩を踏み出す。それには、リスクも伴うけれど、自分の意志や周りの人のあたたかいサポートがあれば乗り越えられる。

Kさんが進化し続けるサグラダファミリアを自分の目で見ることができる日が来ることを遠くから応援しています!

PS。リンクさせてください!!
  • posted by バリエ 
  • URL 
  • 2006.08/08 11:10分 
  • [Edit]
  • [Res]

>バリエさん 

ありがとうございます。
私も毎年このイベントには力をもらっています。
やる気があれば何かができると信じる人達によって。

こちらこそリンクお願いします。
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.08/08 18:38分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

涙がポロポロでました。
そうなんですよね、何もしなければ何も変わらない。周りがなんといおうと自分を信じて前進あるのみです。
自分にもいえることだけど、障害者にとっては周りに頼らないとできないことがいろいろあるので自分の意思に反して制限される屈辱、健常者にわかってほしいです。
  • posted by Kaonyanta 
  • URL 
  • 2006.08/10 02:40分 
  • [Edit]
  • [Res]

>kaonyantaさん 

障害者と健常者の視線の違いは難しいですね。
障害者が乗り越えられないことは、サポートしなければいけないんですが、人によってその限界ポイントも違うので、それぞれ対応していかなければいけない。
お互いに対する思いやりの気持ちで、少しでも乗り越えていければよいのですが・・・・
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.08/11 15:30分 
  • [Edit]
  • [Res]

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