【★おべんとクンの添乗の日々★(表)】

旅行を生業とするということは、日々の糧に事欠いても趣味に生きるという事・・・(嘆)

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旅行会社ができること

20060623150038.jpg


昨年うちの相方と一緒にご旅行に行かれたお客さんが亡くなったという。(ちなみにうちの相方も旅行業者)


そのお客さんは持病があり、病気の影響で足を悪くされ、車椅子生活を送っていた。
車椅子生活になってからどうしてもひきこもりがちで、鬱々と生活されるご主人を見かねて、奥さんはご主人を旅行に誘い出した。
が、車椅子という条件などで、ご主人が内向傾向にあったため、なかなか旅行が実現しなかった。

うちの相方は小さな旅行会社に居る。
小さな旅行会社の強みで、お客さん個々の状況に対応した旅行を手配することができる。
たまたま知人を通じてうちの相方のことを聞いた奥さんが、是非にということでうちの相方に旅行を依頼してきたのだ。

システム化された大手では難しいが、小さな旅行会社はこういうときに自由が利く。
相方はそのお客さんのご自宅を何回を訪ね、旅行に乗り気でなかったご主人を説得。
どうにか旅行を手配する段階までこぎつけた。
手配旅行(パッケージツアーではなく、そのお客さんの為に作られるオーダーメイドの旅行)となるため、旅行代金はパッケージツアーよりも高くなる。
旅行代金の件では、同行されるお客様が納得するまですったもんだあり、本当に最後までドタバタの仕事だった。

昨年10月。
うちの相方が添乗員として同行し、そのご夫妻とお友達のご夫妻はホノルルに無事旅立たれた。

行く前は「車椅子で旅行なんて行かなくても・・・」という感じだったご主人だったが、ハワイの陽射しを楽しまれたようで、アメリカンな食事にトライしたり、ショッピングやアクティビティにも参加されたらしい。


昨日、相方のもとにその後主人が亡くなられたと連絡があったという。
ご主人はハワイ旅行の時に買ったアロハシャツを身につけ、ガンシューティングの記念にもらった紙の標的や、ハワイの写真など、思い出をそのまま持って旅立たれたそうだ。

「文字通り冥土の土産になっちゃったけど、楽しんでたからな」
相方が言った。
旅行から帰ったご主人は、予定していたお子さんやお孫さんとの2世帯住宅の完成を心待ちにし、やっと完成した2世帯住宅で、3週間ほどを過ごして亡くなったという。

「『冥土の土産』にもなったけど、奥さんが一番うれしいと思うよ。いい想い出持って旅立ってくれて、奥さんにもいい想い出残してくれて」

人間には逆らえない運命がある。
ご主人も病気で亡くなるという運命には逆らえなかったけど、最後の最後に少しでも楽しい気分で居られたというのは、辛い運命に対するせめてもの抵抗。

「こういう仕事してて良かったね」
「まぁ、お金はもらってるんだけどね」
「でもお金で買えないものもあるから」

目に見えない商品をうるからこそ起こるトラブルも多いけど、目に見えない商品を売るからこそ得られる感動もある。
一生貧乏が約束されてる様な業界だけど、この仕事をやってて良かったって、少しでも思えるエピソードになった。 
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Comment

 

なんていい話。ホロリ。本当に楽しんで下さったのですね。旅行のお仕事って、はたで考えるほどいいことばかりでもないと思うのですが、「楽しい思い出」の手助けなんですね。旦那さん、グッジョブ!
  • posted by きち 
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  • 2006.06/23 17:38分 
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良い話ですねぇ 

旅行業に携わっていて良かったなv-364って思えるお話でした。

ご主人が旅行楽しんで頂けて本当に良かったですね。

僕も、ご主人の会社に負けない位の弱小旅行社ですが、「貧乏」にならない様v-436頑張ろうと思いましたv-411
  • posted by 池っち 
  • URL 
  • 2006.06/23 21:33分 
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冒頭の黄色のハイビスカスはその時に撮ったものでしょうか。
「行く気皆無」のお客様をハッピーにして帰国させたvivさんのご主人が、とってもいいお手伝いをしたんですね。「だから言っただろ、行かなきゃよかった」という最悪のシナリオだってありえないとは言い切れないですから。ものすごく気を遣う添乗だったと思います。私も頑張ろっと
  • posted by つばさ@KUL 
  • URL 
  • 2006.06/23 22:48分 
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このエピソード、セレブに聞かせました?
  • posted by ぶらんけっと 
  • URL 
  • 2006.06/23 23:59分 
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すごく感動しました…


本来大手もそうすべきなんだと思います。

私達からすれば
何気ない日常の
乗務や添乗…

でもお客sanからすれば

一生のこる旅行…。

そのことを忘れてはいけないなぁ…
と改めて思いました。
  • posted by 青 
  • URL 
  • 2006.06/24 00:09分 
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お久しぶりです。
とってもいいお話を伺いました。

私はちょこっとだけ重度身体障害者の世界に接したところなんですが、やっぱり車椅子での旅行というのはいろんなことの手配が必要でなかなか大変ですよね。あきらめちゃったり周りが危ないから、って止めたり・・・
旅行したいっていう気持ちは健常者も障害者も変わりはないけれど、現実には施設にいる人たちが団体で、という以外障害者が旅行できることは少ないようです。

ご主人様のご苦労にも脱帽です。ご苦労が多かった分充実感も大きかったようでよかったです。障害者が旅行できる機会がこれから増えたらいいですね~。
  • posted by Kaonyanta 
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  • 2006.06/25 09:56分 
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いい話ですね~~ 

vivnyancoさんと、ご主人の優しさが伝わってきました!!本当に良かった・・・。

一人一人のお客さんのそれぞれの気持ちに対応するのって本当に大切だし、しかも、満足して頂いた時の喜びってひとしおですよね。私は旅行業界人ではないけれど、お客さまが言ってくれる『美味しい』っていう一言が常に励みになってます!
  • posted by バリエ 
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  • 2006.06/25 16:43分 
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できないことはない 

意思があれば、道は開ける、
とお客さんは、人生に対して少しでも前向きになれたのではないでしょうか。
こうしたいと思えば、方法は後からいくらでも付いてきます。その気持ちを汲んで旅行を組み立てたいと思う情熱を持ちつづけたいです。
  • posted by みかん 
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  • 2006.06/25 19:23分 
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大手でも 

障害者だと、「何かあった時に…」と大手はどちらかというと引いてしまう事が多いような気がします。私も含めて、手配経験の浅い人ほど、そう思うのではないかと…。
私は一応「大手」の部類に入る会社に勤めていますが、マニュアルからはずれた事も、まずはやってみる事から始めようと思いました。

ご主人、本当に素晴らしいです。
  • posted by ありこ 
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  • 2006.06/25 22:01分 
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(T_T) 

朝からとっても感動するお話を読む事が出来て・・今日も一日頑張ろう!って思いました。
御主人の頑張りがあったからこそこの旅行が実現出来たんですもの~御主人もきっと心に残るお仕事だったでしょうね。。
  • posted by アンニョン姫 
  • URL 
  • 2006.06/26 05:46分 
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とてもいいお話ですね。
お客さんに合わせて、できるかぎりの
プランをたて、実行する。
簡単そうでなかなかできることではないと
思います。
色々な世界のたくさんの文化に触れることはとても素敵なことだし、お金にかえられない価値のある経験になると思います。
いろいろな事情がある方でも、こうやって
旅行を楽しめることは素敵なことですね。
こんな旅行会社が増えてくれるといいなと思います。
  • posted by プーママ 
  • URL 
  • 2006.06/26 06:26分 
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>きちさん 

大量生産の旅行ばかり扱っていると、忘れがちなんですけどね。
「全員が満足」は無理としても、なるべく多くの方が「楽しかった」といえるような旅行を作りたいですね。
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:13分 
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>池っちさん 

苦労ばかりで報われることが少ないですよね・・・・
良い仕事ができるように、お互いがんばりましょうv-221
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:15分 
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>つばささん 

このハイビスカスは私からそのお客さんへ。
旦那の撮った写真は旦那のブログにはアップされてますが、向うは私のブログを知らないので(笑)無断転載はやめとこうかと・・・・
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:17分 
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>ぶらんけっとさん 

いやー聞かせたいですね。
まさしくぶらんけっとさんのおっしゃるとおり。
でもあいつは自分の話にしか興味が無いんですよ。いつも会話は「I、My、Me」ですから
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:18分 
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>青さん 

どうしても毎日の仕事の中で意識するのは難しいですよね。
私たちにとっては日常でも、ひとりひとりのお客さんにとっては非日常なんですよね。
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:19分 
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>Kaonyantaさん 

私達夫婦の友人が、障害者専門の旅行会社を経営しています。
彼の気の使い方や仕事に対する緻密さは頭が下がります。
誰もが楽しく旅行できるようになればいいのですが・・・・
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:22分 
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>バリエさん 

お客様に満足していただくのが基本なのは、旅行業だけではないですよね。
お客さんの「楽しかった」「美味しかった」の言葉が、私たちの仕事のモチベーションですね。
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:24分 
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>みかんさん 

そうなんです。
基本はその旅行を楽しもうという、お客さん気持ちなんですよね。
私たちにできるのはその手助けを最大限できればいいと思いますね。
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:26分 
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>ありこさん 

大手ほどお客さんの期待値が上がる分、満足度のハードルが高くなりますね。
でも大手でも中小でも、できることは私たちの気持ちからなのかも知れません。
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:27分 
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>アンニョン姫さん 

おっしゃるとおり、旦那にとっても印象の強いツアーになったようです。
別にすごいことをしたわけではないんですよ。
お客さんが旅を楽しんでくれたことが大事なんです・・・・基本ですけど難しいです。
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:29分 
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>プーママさん 

現実的には中小の旅行会社は、お客さんの信頼を得るのが難しく、常に経営は苦しい状況です。
要望は人それぞれなので、みんなに満足してもらえるような商品を提供するのは至難の業です。
  • posted by vivnyanco 
  • URL 
  • 2006.06/26 16:32分 
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